読者には誤読の権利がある

だから勘違いした感想書いてても許してほしい

NIKKI「活字支度」

 

ついに9月である。早いとも遅いとも思わない。相応だなと思う。

年を取る、とりわけ社会人になると時間が早く過ぎるというが、今のところ別段そういった感触を覚えることはない。大学生のときのほうが早かったくらいだ。恐らく楽しかったからだろう、と予想する。なにも考えてなかったから、という答えも出せるが出来れば積極的に直視しないでいたい。

 

最近はどうも活字ブームが自分の中で来ているみたい。恐らく9月は活字を多く読む期間になると思う。

およそ3週間くらいのスパンで、宗派が変わったように好みに思うものが変わる。先月は音楽だったし、先々月は絵だった。その前は漫画で、その前は映画……とのようにやもすれば飽きっぽい人間だと思われるかもしれないが、まさに僕は飽きっぽいのだ。

しかしその反面で、惰性的な継続も得意としており、一度好きになったものはずるずると好きになり続ける。向こうが拒んだり、極端に嫌な出来事がない限りは手放すようなことはしない。

なにが言いたいのかというと、いまは活字ブームが自分の中できている、ということだ。

 

ここ数日、活字を鯨飲している。お腹を壊すのではないかと思うくらいに飲み続けている。読むというよりも、ありったけ摂取するという感じにだ。先月には一冊も読まなかったというのに。

これはどういった精神状態なのだろうか、と思ったのだが……おそらく冬支度を始めたのではないかと思う。

早いよ、まだ残暑だよ、というかもしれないが……冬支度というのは冬が始まってからでは遅いです。アリとキリギリスの教訓を忘れてはいけません。

冬というのはまあ寒い。真冬にTシャツで外出しちゃうような類の人以外にはわかってもらえるだろうけれど、冬は寒い。そりゃもう残酷なレベルで。

寒いのが苦手な僕はやはりできればいつでも布団に包まっていたいと考える。

できることならば永遠に布団の中にいたいと考える。

みんな考えるはずだ。

冬は布団から出たくない。

布団からなるべく出ない為に今から活字を読む支度をしなければいけないのだ。

 

ただただ布団の中に包まっているのもそれはそれで飽きるもんで、お供がいないことには話が始まらない。そこで選ぶのが小説というわけだ。布団の中でぬくぬくとしながら小説を読むのは冬の楽しみのひとつ。

そこでなぜ漫画ではいけないのか、と思うかもしれないが……漫画だとすぐに読んでしまうのがよろしくないのだ。本を入れ替える為に本棚へ歩いていかなければいけない。それが億劫で仕方がない。

枕元に本をたくさん置けばいいだろう、と思うかもしれないが十時間の時間を埋める為の漫画を枕元に置くことが「あれ、いつの間にこんなに部屋が散らかっていたんだ?」に直結するであろうことは想像に難くない。

小説だったら2~3冊でいい。素晴らしい。

あと個人的に漫画は結構いつまでも読み続けられる類のものだ。しかし小説は一冊読むと、しばらくは距離を置きたくなる。つまりなにが言いたいかというと「小説を一冊読み切る」ということは「布団から出るタイミング」として完璧だということだ。

我ながらなにを言っているのか、と思わなくもないが……話を続けようと思う。

 

活字というのはしばらく距離をとっていると「一気に読む力」が自分が考えているよりもずっと衰える。10分くらいで別のことがしたくなったり、物語に没入できなくなったりする。

いま「小説を読み続ける力」を取り戻しておくことが、冬のぬくぬくお布団ライフをより良いものにするために不可欠なのである。

いま「読む力」を蓄えておけば、おそらく冬の間は結構長い時間、布団の中で小説を読み続けることができるだろう。

そして読みきったあとには、気持よく布団から出られるだろう。

 

……我ながら本当になにを言っているのかよくわからないけれど、まあとにかく活字を読む支度をしているわけだ。

冬に気持よく布団で過ごす為に。冬に気持よく布団から出る為に。

 

 

なのではやく冬が来てくれることを願うばかりです。羽毛布団の中でぬくぬくとしながら読む本の格別さといったら堪らないものがある。楽しみだ。

リハビリにまずはこの本を再読中です。

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

ノルウェイの森 文庫 全2巻 完結セット (講談社文庫)

 

 

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年

 

 

はじめての文学 村上春樹

はじめての文学 村上春樹

 

ノルウェイの森は読みやすさがちょうどよく、リハビリ的に読み返すことが多い。そして毎回内容を忘れているので、楽しんで読むことができる。やはり永沢さんの存在感がこの作品は素晴らしい。 

多崎つくるは遅ればせながら読み始めています。感想はまたいずれ。

はじめての文学はさらっと読める上に、好きな短編が多く収録されているので時々読み返してしまう。一番好きな短篇集は「東京奇譚集」です。

本をじっくりと読む準備をする為に読む本、というのがそれぞれあると思うけれど、僕にとっては村上春樹さんの本がうってつけ。最初に読んだのは「アフターダーク」だったような気がする。高橋が良すぎた。

おかげで、文がちょっと気取った感じになっているわけですね。影響されやすいにも程がある。

けれど、それが良いとも悪いとも僕は断定することはできない。今のところはね。

こういう文が意識せずさらっと出てくると「あー笑」と思います。自分で。

 

9月はたくさん本を読みたいと思います。

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