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恋する乙女はかくも美しい「恋は雨上がりのように・眉月じゅん・感想」

 

「恋は雨上がりのように」を読みました。

恋は雨上がりのように 1 (ビッグコミックス)

恋は雨上がりのように 1 (ビッグコミックス)

 

二巻も出たのでね、感想書くなら今だろうと思いまして……。

 

感想

いやあこれ最高ですね。

なにが最高ってもう、あきらが可愛いの一言に尽きる

45歳のファミレス店長に恋してしまう精神的な無防備さがあるかと思えば、軽々しい男にはそう簡単になびかない身持ちの固さ、貞操観念を持ちあわせている。

前髪を切りすぎて落ち込んだり、デートの約束しただけで目を輝かして足取り軽やかにステップを踏んでしまう。

こんなもん……最高以外のなにものでもないだろう。

 

なによりあきらの素晴らしさといえば「表情」でしょう。

あきらって相手によって見せる表情をガラリと変えるわけですが、この振り幅が素晴らしい。友達だけに見せる顔、後輩にだけ見せる顔、そして店長にだけ見せる顔。

この振り幅がとても素晴らしい。

「普段は無表情なあの子がみせるふとしたときの表情」を魅せることに成功しているわけですよね。

表情だけに限らず、普段はなにを考えているのかわからないあの子の生活を覗き見ることができる。それだけでこの漫画は十二分に素晴らしい。

普段はクールなあの子が、デートの約束しただけでスケジュール帳を眺めてはしゃいじゃうとか、そんな、誰もが考えたことがあるであろう「あの子って例えばこういうときどんな顔するのかな」という夢想を叶えてくれる漫画といいますか……たまんないですね。

帯にも書かれていましたが、懊悩した花沢先生の気持ちが大いにわかる。

1巻でクールな彼女。後輩の前では男前な彼女などを見せていたから、2巻の可愛さ炸裂の展開はグッときましたね。

可愛いだけを魅せられても意味が無い。可愛さ以外のシーンがあるからこそ、その振り幅に人はドキッとするんだよなー!ということを改めて実感しました。

 

恋してる女の子ってこんなにも可愛いんだ……と改めて思わせるだけに留まらず、そんなあきらをやや俯瞰で眺める店長の姿が物語に深みを与えていますね。

店長はあきらとはまったく真逆のベクトルをもった人物。

あきらが青春や恋に満たされた青々とした存在。店長は青春や恋が終わったあとの抜け殻。2巻でも蝉の抜け殻をモチーフとして示唆されましたが、店長自身が「青春とは既に縁を切ったのだ……」という姿勢。

その姿からは、もはや意識的にそういったようなものからは距離を置こうとしているようにすら思えます。だからこそでしょうか、店長の視点からあきらを見たときは決まって憧憬としてあきらを捉えているように僕は感じました。

 

しかし2巻の最後、店長のまた新たな側面が提示されてまして……小説家になりたがっている……もしくはいたとかでしょうか。モノローグが時々詩的なのはそういうことだったのか……とあの2ページで次への期待がグッと高まりましたね。

3巻は夢を捨てきれない店長の青臭い部分が見られたりするのでしょうか。

真逆のベクトルをもった人物と前述しましたが……もしかしたら実は二人は近いところにいるのかもしれません。

そこを繋げるのが陸上だったり、小説だったりするのかもしれません。

 

なんにせよ、最後の最後まで気になってしまう類の作品だな……としみじみ思いました。

 

恋は雨上がりのように 2 (ビッグコミックス)

恋は雨上がりのように 2 (ビッグコミックス)

 

 それにしてもこの漫画、45歳のリアルなおじさんを描くのがうまいなあ……2巻のデートするときのおしぼりで顔を拭くシーン。おしぼりを袋から出すときの所作に「あー」ってなった。そういえばうちの父もよくやってるなあ……と。

 

3巻の発売日は9月11日だそうで……早く夏こい!!

恋は雨上がりのように 3 (ビッグコミックス)

恋は雨上がりのように 3 (ビッグコミックス)

 

 

 

こっちのあきらもオススメ

夏の前日 1 (アフタヌーンKC)

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 おそらく僕の人生ベスト5に入る漫画です。よければ是非。こちらの晶もよい。

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