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大好き×大好き「西尾維新対談集 本題・感想」

小説

 

西尾維新の本題を読みました

西尾維新対談集 本題

西尾維新対談集 本題

 

 

感想

西尾維新が対談本を出す……と聞いて「どんな奇想天外なものが出るのだろう?」とワクワクしていたのですが、非常にシンプルな対談本で逆に予想を外されました。

一冊まるまる「対自分」とか「対キャラクター」とか「対他人」とか、そもそも対談本自体がひとつの物語になっていくのかな……とか妄想していたのですが……別にそんなことはなかったですね。

 

非常にシンプルかつ普通な対談本のおかげ?で、西尾維新が常日頃から考えている創作に対する思いが伺えて非常に興味深い。

僕自身、こういうインタビューものとかがとても好きです。昔からロッキンオンジャパン(音楽雑誌)購読勢だったので、作品以外から作者の内面を窺い知ることで更に創作物を好きになることが多かった。

逆に言えば、僕はバックグラウンドさえ好きになれてしまえば、その人の創作物も好きになれてしまう。多少残念な作品であっても、人がよければ良いもののように思えてしまう。

これもまた逆も然りで、どれだけ素晴らしい作品であろうとも、人間として最低ならば僕は作品を評価できないわけです。

 

で、まあ今回ですが西尾維新が対談した五人、荒川弘羽海野チカ小林賢太郎辻村深月堀江敏幸。どれもまた素晴らしかった。

特に小林さんとの対談は映像で見せてほしいくらいだった。対談集ということで互いの表情や風景があまり見えてこないのが残念極まりない。

ふたりともどんな顔しながらこのゲームをしているんだ? と気になってしまった。

個人的に一番興味を惹かれたのはやはり羽海野チカ先生だろうか。

やすりで肌を削るように……いわば人間性を漫画に抽出するように作品を書く羽海野先生とあくまでロジカルに作品を組み立てていく西尾先生との関わりはどうなのだろう? と思ったけれども、実に興味深い着地点だったと思う。

 

今回印象的だったのは、相手側も相当に西尾維新を読み込んだうえで対談の場に訪れていること。

対談しようとする西尾維新が相手の作品を読み込んでいるのはある種の当然さがあるのでさほど驚きはしなかったのですが……これには少し驚き。どちらかが受け身で場に挑むなんてことはなかったように思います。

まあこの作品を読むということは西尾維新のファンだという人が大勢でしょう。ので、対談相手のことよりも西尾先生のことを知りたいんだよなーって人もいると思います。

そんな人もガッカリさせないくらいに、5人の対談相手が西尾維新を掘り下げにきているのが印象的でした。

テーマごとに西尾先生が相手に質問していくスタイルなのですが、相手を掘り下げれば掘り下げる分だけ自分のことも自然と披瀝している(させられてしまっている)様はなかなか見られるものではなくグイグイと読み進めてしまった。

 

これは西尾維新がインタビューする作品であり、逆に西尾維新をインタビューする作品になっていると思います。

正しい形での「対談」がなされているのがよいと思いました。

 

というか、自分が大好きな人と大好きな人がしゃべっているものが悪いものになるわけがないな……というのが正直なところですね。

 

 

 つーことで、西尾維新のコラボものといえばこちら

単行本化されるそうで。

全部読んだわけではないですけれども、いい感じのものもあって良いと思います。ちょっと底にもぐり気味の作家さんとかを引きずり出す機会としてもよかったのではないでしょうか?

 

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