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読者には誤読の権利がある

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夫婦のあるべき姿を考える作品「ラララ・金田一蓮十郎・感想」

 

ラララの3巻を読みました

相変わらず最高ですね。金田一蓮十郎先生は僕がどんな昨日であれノータイムで買う作家のひとり。ここ数年の多作っぷりはハレグゥのころからは考えられません。修羅場日記の蓮十郎先生はいずこに……。

僕がジャングルはいつもハレのちグゥを知ったのが小学生くらいだからもう10年以上好きでいつづけている作家ですね。全作品を読んでいるぞーと自信をもっていえる作家さんのひとりでもあります。

チキンパーティーとか当時買うの恥ずかしかった憶えがある。

 

感想

金田一先生は設定から作品を転がしていくのが上手い。

それって実際どうなの?って設定を最初に打ち出してから、どんどんと風呂敷を広げていくタイプ。ラララにしてもニコイチにしてもライアーライアーにしても、例外なく突飛な設定を最初に打ち出すことで読者の興味を惹き、その後の展開でぐいぐい読ませる作家さんだと思います

その設定も「微妙にアリそうだけど……実際ないだろ!」という絶妙なラインを見事に撃ちぬいてくるので現実味のあるファンタジーとしてものすごく面白い。ニコイチとか最後には漫画内セルフツッコミしてたなあ。

それでも、突飛な設定なのに金田一先生の作品は地に足をつけつつ進行していくものが多い。

「この設定があるうえで、ここを疑問に思わないのはおかしくない?」という点に関しては作品内で大概言及されるし、その疑問点に関してちゃんと向き合いつつストーリーに昇華するという業を魅せられる。

このバランス感金田一蓮十郎先生の醍醐味だと思うし、僕の一番好きな点です。

 

で、今回のラララですが……ついに!という感じでしたね。

正直、最初は石村さんに対して恋愛対象になるタイプの魅力がある女性ではないなーという感想だったのですが、もう3巻でそれが完全に払拭されましたね。

石村さんはとても魅力的な女性。特に雑賀先生を選ばなかった理由が素晴らしい。

「好きな相手を尊重するからこそ両想いが成立しない」

自分がどのような人間なのかを冷静に見つめているからこその結論。

自分の容姿や性格を冷静に見極めたうえでとるべき態度をとっている彼女は、非常に魅力的だと思いました。

しかしこの生き方は石村さんにしかできそうにないですね。自己矛盾を起こし続けるからパニック起こしそうになります。

 

そんな彼女がついに桐島くんをね……!

作中でも言及されていましたが、結構フワッと告白をしていて拍子抜けしたというのが正直なところですが……実際のところそんなもんなのかなーと思いました。

石村さんが劇的な告白をする、というのも想像つかないし……それをしちゃうとこの作品の大事な部分……つまり情感に頼りすぎない夫婦生活が崩れてしまうと思うので、これくらいのテンションでの告白がむしろ大正解なのかなと思います。

 

今回の3巻で「理想的な夫婦(生活)」とは? という命題に差し掛かったわけですが……金田一連十郎先生は相変わらず器用だなーと思わずにはいられません。

男女両方の視点から「夫婦生活」について客観的にみられているのは凄いなーと。金田一先生は女性なのに、男性が思いそうなことを的確に描きますね。

それに加えて「バツイチになりたい」という女性ならではの思想が下敷きになっている。このバランス感ですよね。金田一先生の凄さは。

この「バツイチになりたい」という一読すると不遜な意見を「あーその気持ちはわからんでもないなー」という気持ちにさせてくれる喋りのテンポと内容。そこは関西出身がいいように作用しているのかなと思います。読んでいて非常に小気味よい。

キャラの思想がスッと頭に入ってくるのは、その思想に無理がないからではないでしょうか。つまり金田一先生が常日頃考えていること。マンガのために誇大させたり想像した思想ではないからではないか? という点です。

 だからこそ自然に響くし、セリフに「作ったような歪さ」を感じない。

スバラスィ! 器用だなー。

そして「良い夫婦になろうと毎日互いに努力をしつづける夫婦」こそが理想であるという提示は、ここまでの3巻のふたりの努力の積み重ねがあるからこそ更に良く響くなと思いました。

4巻からは石村さんの努力が更に見えてくるのかな、と思います。

 

まとめ

先生の器用さは、ハレグゥ後期くらいから発揮されていたとは思うのですが……それがどんどんと洗練されているなと思いました。

夫婦ものとしての定番をおさえながらも、新しい切り口をもった作品としてやはり最高に面白いですね。個人的には金田一先生はハズレなしだと思います。

あと金田一先生はそのときハマっているものを小ネタとして出しすぎだと思います笑 これはかなり昔からやっていることですが……。

今回もダンガンロンパネタとか細々ありましたね。作者本人の流行りが漫画内に反映されていくのを観るのは楽しいです。

 

そして巻末にある桐島くんの料理奮闘記が地味に面白い。

バター醤油のかぼちゃ。ウマそうですな。やってみよう。 

ラララの次も楽しみですな。金田一蓮十郎ドラクエ新作のほうも感想書きますー。

書きましたー。

 

 

こちらも読んでみてはいかがでしょうか

ニコイチ(10)(完) (ヤングガンガンコミックス)

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 昨年の個人ベストでもあり、いまのところ金田一連十郎先生の最高傑作だと思います。

 

 金田一蓮十郎のギャグ面でいえばこちらがオススメ

 この時期の言葉選びのセンスは群を抜いて素晴らしい。一言一言にキレがあります。

 

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