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読者には誤読の権利がある

だから勘違いした感想書いてても許してほしい

え、これでいいんですか……?「ふわふわさんがふる」

小説

 

ふわふわさんがふるを読みました。

実際読んだのはかなり前なのですが、感想を書くのを忘れていた……という感じです。僕は入間人間先生の著作は全て読んでいるくらいのファンなのですが、なんていうか……この作品はびっくりするくらいドキドキしませんでしたね。

 

驚かせればいいと思ってない?

この作品はオチが全てをかっさらう……という体裁のもと描かれた作品だと思うのですが「えーっと……これでいいんですか入間先生?」と思ってしまった。

はっきり言っていいですか? 面白くないです。僕は熱心な入間読者だけれど、面白くないものを面白いとはいえない。はっきり言って入間先生って結構ムラのある作家で、抜群に面白いときと「あちゃー」というときに分かれる。なにせ器用で速筆な作家だから、いろんなところに合わせるあまり「まとめる」ことに注力しすぎている節がある。電波女の後半のほうとか「おいおい」と思ってしまう出来だった。それでもあれはエンタメするぞーという気概があった。

ただこの作品にはなにもない。少なくとも僕はこれになにも感じなかった。

 

再度言わせてもらうけど……この作品は「オチ」が重要な作品だ。オチのために緩くダルい日常を描き、起爆に備えていくという作品だ。オチで「うおおおお」と思わせる為に、どうやって読者を煙に巻くか……という作品だ。

煙に巻けてないですけどね。

入間先生……これでいいんですか? あの、これ、全然面白くないですよ。

確かにダルい日常を描くのは大事かもしれない……けどダルすぎ。途中で何度寝るかと思ったか。冗長なんてもんじゃないですよ。これのせいでオチも「ふーん」くらいで終わっちゃうんですよ。興味が持続しない。せっかくのオチがもったいない。

あと、オチがね、読めちゃう。

熱心な入間読者だから、途中で読んでると「あーこっからなにかひとつどんでん返しがあるな」ってのは容易に予想できるわけですよ。

たったひとつの、ねがい。みたいに「オチ」の事実をうまく目眩まししつつ、「おいおいどうなるんだよ?」というほうに気持ちを向けさせる上手さがあればいいんだけど、これには残念ながらなかった。

冗長すぎる中間が、頭を働かせる余地を与えてしまった。

これがこの作品の最大の欠点である。あそこまでだらだらしているとオチを読みにかかってしまう。注意深く、本文を読み込んでしまう。とすると……まあ結構簡単にオチって見えてくるんですよね。

てっきりそこからもう一段階、オチが存在するのかな……と期待もした。物語における存在意義が曖昧な雪風が出たときには、これはもう一発でかいのくるぞ……と思っていたが、きませんでした。これにはがっかり。

意外なオチ、というのは入間先生の得意とするところだけれど……こればっかりはなー、ちょっといただけないですね。

別にびっくりするオチを求めているんじゃないんですよ。驚かせれば面白くなる、ってことではないと思うんですよ。なにを伝えたいのかが非情に曖昧模糊とした作品だったなーと思いました。

 

確かに、どこかぎこちない日常描写は「ふわふわさん」と「ヒフミ」という存在を考えればうまく表現できているし、「食事」のシーンでは様々なヒントが散りばめられていて「あ、こういうの上手いな」と思うのだけれども……。

 

読んだ後に思うのは「で?」なんですよね。だからなんだよ、と……思ってしまう。心に全然刺さってこねえよこれじゃあ。驚かせればいいと思ってんじゃねえぞ? とちょっと憤慨してしまった。驚くだけならびっくり箱を眺めてればいいんですよ。

心にぶっ刺さる「なにか」を求めているんですよ、僕は。

これじゃあどうも、ねえ?

 

それでも僕は入間先生のファンなので、次作に期待してます。

砂漠のボーイズライフ、これから読むんで、僕の尊敬する作家としてがっかりさせないで欲しいな、と思うばかりです。

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